切らなければ治らない痔
　痔瘻、肛門周囲膿瘍は切らなければまず治りません。内痔核や裂肛も程度がひどくなったものは切らなければ治りません。

切らずに治る痔
　外痔核はほとんど切らずに治ります。内痔核や裂肛も程度の軽いものであれば切らずに治ります。

　“痔が出る”というのは、肛門の奥にある内痔核が肛門外に脱出する場合と、外側の外痔核がはれる場合があります。内痔核が脱出してくるときには、指で押込んでおいたほうがいいのですが、押込んでもすぐに脱出するようなら無理やり押込まないほうがいいのです。
　 今まで何ともなかった人がある日突然はれて痛くなる場合、その殆どは外痔核です。そんな時、経験者（？）より痔が出たら指で押込んだ方がよいとか、お風呂でマッサージしたらいいとアドバイスを受けることが多いのです。外痔核は肛門のすぐ外側の血管が急にはれて起こるので、指で押込む時に痛いし、中に入っても元来外側の病変なのですぐ外に出てきます。これを何度も繰返しているうちにはれが余計にひどくなります。このような外痔核の場合はいじらずにお風呂で暖めて安静にしているのが正しい養生法なのです。